はじめに
最近、投資を始める理由の1つとして、「インフレに備える」という話を聞きます。
「インフレに備える」というのは間違っていないと思います。
しかし、中には
- 「紙幣が紙くず並みの価値になってしまうかもしれないから投資しなきゃ!」
- 「ハイパーインフレにも備えよう!」
と、言っている方がいます。
もちろん気持ちはわかります。自分の1万円札が紙切れになることは恐怖です。
ただハイパーインフレの意味を知って使っていますか?
ハイパーインフレの定義
「ハイパーインフレ」を略さず言うと、「ハイパーインフレーション」と言い、定義をWikipediaで見てみると、
アメリカの経済学者、フィリップ・D・ケーガン(英語版)は、ハイパーインフレーションは「インフレーション率が毎月50%を超えること」と定義している。毎月のインフレ率50%が継続すると、一年後には物価が129.75倍に上昇することになる[注 1]。一方で、国際会計基準の定めでは「3年間で累積100%以上の物価上昇」をハイパーインフレの定義としている[6]。
Wikipedia ハイパーインフレーション
つまり、ハイパーインフレーションが起こると、1杯100円のコーヒーが1年後には大体13000円になるということになる。ハイパーインフレを怖がっている友達が身の回りにいたら、その人に「物価が1年で130倍になることを怖がっているの?」と聞いてあげてください。
想像してみよう。
100円ショップの商品が、来月には150円となり、また来月には225円となる日を。
どんな状況だろうか...
そんなことが日本で起きたらまさに阿鼻叫喚。資産形成どころじゃなくなる(笑)
物価が上がる状況とは?
そもそも物の価格は
買い手と売り手のバランス
で決まります。
例えばマスクの価格で考えてみると、コロナウイルスが流行したことで通常の5倍以上の価格で販売されることがありました。
この価格の上昇は、普段よりマスクを買いたい人が多くなっていることもありますが、そもそもマスクが日本に届かず、総数が少なくなったことが原因だと考えられます。
ハイパーインフレになるということは、高値で物を買い続ける状況が続くということです。
日常で生活していて、「普段の2倍払うからお米を買いたい!」や「3倍の価格でも良いから洋服を買いたい!」みたいな状況に中々出会いませんよね?買い物上手な皆さんは「どうやったら安く・コスパ良く買い物できるか」を意識しますよね?
普段から出来るだけ物を安く買いたいのに、ハイパーインフレで毎月50%物価が上昇する世界というのは、そもそも物が少ない状況です。個人の力ではどうしようも出来ません。国に頼るしかないです。私たちに出来ることは選挙に行ってちゃんとした政策を実行できる方に投票することくらいです。
余談
コロナが流行した2020年3月。マスクの値段は上昇しましたが、日経平均株価やS&P 500に関しては、ともに下落してましたね。本当に物価が急上昇しても、投資でバランスを取りに行けるかは怪しい気がしています。
まとめ
「インフレに備える」ために投資をするというのは間違ってないと思いますが、ハイパーインフレのためにというのは、いかがなものかと思います。ハイパーインフレを恐れる方は、日頃から政治に興味を持ったほうがいいかと。と言う訳で、選挙行きましょう。